深掘りしないクラウドの話

深掘りしない会社とクラウドの話 第2回「結局クラウドとはなんなのか」

近頃家のそばで深夜に謎の鳥が鳴いているため、「やべー、鵺だ」と思っていたモンちゃんです。こんにちは。
しかしなんだか言われているほど怖くない。というかうるさい。あと昼間にも鳴いている。……というわけで調べたらホトトギスでした。

ちなみに鵺というのはこういうやつです。

私はメディア担当のモンちゃん。こっちは妖怪の鵺です。

頭が猿、胴体が狸、手足が虎、尻尾が蛇の妖怪です。
なにか干支に関係があるという説もありましたが、狸は干支ではないはず……
体長1.5mの化石が見つかったという、レッサーパンダの先祖(要するに巨大レッサーパンダ)がその正体なのでは? という眉唾な説も。
わたし妖怪よりもそっちのほうが怖いんですけど……

そんな鵺ですが一般的には「鵺的」というと「正体がよくわからない(もの・こと)」を指すそうです。
というわけで今日は鵺的のサービス、クラウドについてのお話第2回。
技術的なことはなるべく抜きにして、「クラウド」が日々の業務にいかに役立つかをお話したいと思います。

結局クラウドとはなんなのか

鵺のもっとも有力な正体はトラツグミという説があります。
なのでクラウドの正体ももちろんトラツグミ……というわけではないのが面倒なところです。

たぶん一番近い表現は「インターネット上の自室」だと思います。

おさらい、クラウドの原理

前回もお伝えしたのですが、ざっくりクラウドの原理をご説明します。


原理は本気でどうでもいいわ〜という方は読み飛ばしてOK!

クラウド

上の雲(に乗っているの)が、サービス提供元の会社が用意してくれたサーバー
スマホやPCはそれとネット回線で繋がっており、データをサーバーに保管します
持って来るときもネット回線を通じてサーバーからデータを持って来ます
たとえ至近距離にいるときでも、ネット回線とサーバーを通じてやり取りします。
「荷物は絶対に倉庫に入れて、出すときも倉庫から出す。倉庫を通さないとダメ」みたいなイメージですね。

これが「クラウド」の技術です。
実際は昔からある技術なのですが、最近のネットの高速化で爆発的な力を発揮するようになりました。

ざっくり一言で言い表したクラウドと、その具体例

(ネットがあれば)どこからでも常に同じデータを利用できるサービスです。

ネット上に自分専用の部屋を設けて、そこでいろいろなことができる感じというと、わかりやすいでしょうか。
今日はこのイメージを使って、クラウドでできることの具体例を説明します。

クラウドの電子メール

「クラウド」で「電子メール」をやりとりすると、どこかでも同じメールを見ることができます。
職場のPCだろうが、家のPCだろうが、外出先のスマホだろうが、本当にどこかでもOKです。

どこからでも見られるということ

従来のメールが郵便物なら、「クラウド」のメールは部屋における掲示板
スマホやPCを通じて見に行けば、いつも同じ内容が閲覧可能です。
しかもスマホやPCが壊れても、掲示板である「クラウド(のサーバー)」は壊れません。
別のところからアクセスすれば、今まで通り張り出されているメールが見える……というわけです。

XYZって書きたくなるよね

ちなみにAndroidでおなじみの「Gmail」は、「クラウド」のメールの代表格です。

クラウドのソフト・アプリ

電子メールがどこからでも見られる……というのはすごく便利ですよね。
ではちょっと毛色を変えて、「ひとつのデバイスに入っているソフトをどこからでも使える」というのはどうでしょう?

例えばOfficeや、画像編集ソフト。
デバイスごとに購入すれば済みますが、その分値段は高くなります。
しかし「クラウド」で提供されているソフトは違います。
一定料金で他のデバイスでも、同じツールを使うことができるのです!
(※ただしソフトによっては、契約ごとに使用できる台数が決まっていたりもします)

しかも「ひとつのソフトを全部のデバイスで使う」スタイルなので、入っている物ごとにバージョンが違って使い勝手も違う……なんてことはありません。

イメージ的には、「クラウド」のメールが掲示板なら、掲示板といっしょに道具も置いてある感じです。
そのままだと見づらい掲示物(例:Officeファイル)があっても、掲示板のところの虫眼鏡(例:Officeを閲覧できるソフト)で見られるわけですね。
掲示板を見て、掲示物(メール)が見えなかったので虫眼鏡(PC)を取りに帰る……なんて無駄なアクションは必要なくなります。

掲示板を修理する人に見える

モノによっては、掲示板を借りたらそのまま道具一式を付けてくれるサービスもあります(例:Gmailの「G suite」)。
さらに提供してくれる会社によっては、マメに道具のメンテナンスをしてくれる場合もあります。
いわゆる「アップデート」というもので、これは道具を借りに行くと常に最新の道具がありますよ、という感じです。

クラウドのストレージ

「ストレージ」ってそもそもなんだ? と思われるかもしれませんが、「貯蔵」「保管」といった意味合いです。
「クラウド」のストレージというと、「データ『保管』庫」の意味合いになります。

先ほど「クラウド」は「自分の部屋がインターネット上にあるようなものですよ」とお伝えしました。
この「ストレージ」というのは、その中に置ける棚兼作業机のようなもの。
「電子メール」の掲示板と「ソフト・アプリ」の道具だけでこの部屋が埋まっていると、作業は掲示板上で行うか、部屋からいちいち持ち出さなくてはいけません。
棚兼作業机である「ストレージ」があれば、部屋の中の荷物(ファイル)を道具で加工することができるようになります。

マイルーーーーーーム(アメトーーーーーーークのノリ)

クラウドを使う一番のメリットとも言えるのが、この「ストレージ」の存在です。
なぜかというと、「何をするにもデータをメモリなどに入れて持ち運ぶ必要が無くなる」から。

どこでも部屋に直行できるので、「アレやっとこうかな」と思ったら部屋に行って作業をするだけ。
部屋に置きっぱなしにしておけば、「アレちょうだい」と言われても部屋からちょっと持って来て渡すだけ。

うっかりメモリを忘れて……とか、そもそも入れてなくて……とか、そんな状況とは無縁になります。
まぁうっかり八兵衛もびっくりのわたしみたいなひとだと、「クラウドに保存し忘れて」というアレなことをやる場合もあるんですが、メモリの抜き忘れよりはマシになりました(経験談)。
あとモノが無いので、「どこかに無くしました・盗られました」という人的エラーが無くなるのが大きいですね。
情報セキュリティインシデント(要するにデータ漏えい)の原因は「紛失・置き忘れ」が3割超えでトップ(参照)ですが、これを起こす率はガクッと減るはずです。

でも、おい高いんでしょう?

クラウドが便利なのはなんとな〜くわかってきたけど、結局◯◯なんでしょう?
という声が聞こえた(気がした)ので、それについて幾つか補足していきます。

でも、お高いんでしょう?

大体においてはさほどではありません。
費用は大体数百円〜数千円/1ユーザー1月あたり、がクラウドの相場。
メール・ソフト(アプリ)・ストレージの三種の神器を揃えて、月¥500ぐらいのサービスもあります(この辺の大御所であるG suite)

今回は比較のため、「大体じゃないほう」、つまり「こういうひとは多分高くつきますよ」という話をしたいと思います。

まず、これらのサービスを一切合切絶対に使いません! という場合は入れても無駄に終わりがちです。
それからサーバー+同じサービスを提供できる技術者を用意したとき(オンプレミス)、かかる料金をユーザー数で割った額<使いたいサービスの月額になったとき。

後者は大体サーバー代金(分割)を含め、月数十万〜と言われていますので、クラウドが1月500円とすると……
10万円なら200人、90万円なら1,800人で元が取れる計算になりますね。
ちなみに「セキュリティもう少しちゃんとしたい」とか「バックアップ用のサーバー買いたい」とか言い出すとどんどん金額はあがります。
うなぎみたいになります。

でも、データ漏えいとかするんでしょう?

隠してもしょうがないのでハッキリ申しますが、普通にします
……とは言っても、これはクラウドだけに限った話ではありません。
自社でサーバーを設置して運用する「オンプレミス」だろうが、ネットからの漏えいに備えて全部紙でやろうが、しない道理はないのです。

ただしこれらの漏えいに備えて、クラウドの提供会社は二重三重以上のガードを備えています。
そのガードは個人が守るよりもずっと堅牢です。
その観点で考えると、クラウドに関しては「しないほう」と言えるでしょう。

自分で絶対にデータを守り切ることができるなら、それでも十分危ないと言えるでしょう。
しかしながら実際は、そんなにガードを固めるのは難しいもの……クラウドのほうが「安全」な場合も多々あります。

でも、スペースが各人で分割されて連携ができないんでしょう?

利用するサービスによります

「この棚はAさん所有だけどBさんもデータを持っていっていい、Cさんは勝手に荷物を置いていい」
「棚はみんなで共有する。自分ひとりだけの棚は置いたらダメ」
……というような設定が柔軟にできるサービスは、いくらでもあります。

中には「担当者がワラワラいるからメールはみんなで見られるようにして、暇なひとが返信できるようにしよう」みたいなサービスもあります。

割となんでもありなので、その辺は使いたい機能に合わせてサービスを探しましょう。

結論、結局どういうひとならクラウドを使えるのか?

だらだらお話してきましたが、結局クラウドっていうのはどういうひとに役立つんだい? という疑問も出てきたと思います。

逆説的ですが

  • これまで一度も社内・社外とやりとりをしたことがないひと
  • 一切データを使わないひと
  • 一度でも会社のPCを見られない状況を「面倒」と思ったことがないひと
  • 自分がパーフェクトな技術者(サーバー含めて全部1から作れる)なひと

以外のひとには必ず役に立つ部分があります。あるはずです。

終わりに

以上、技術的なことをなるべく抜きにした「クラウド」の効能のお話でした。
次回は少し間を空けて、実際にどんなクラウドがどんなことをできるのか? というところをお話したいと思います。

ところでクラウドってなんでクラウドなんでしょうね?

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